『歌舞伎文字教室の日』

本日は、月に2回の歌舞伎文字教室の日でございました。

勘亭流(歌舞伎文字)は、江戸文字と総称される書体の一つで、

その他にも落語の世界で用いる『寄席文字』や角界の『相撲文字』

も仲間であります。ただ、筆先の微妙なコントロールを要し緩急が

最も著しい勘亭流は、他の二つに比べて書くのが難しいと言われて

おります。ですので、最初から楽しい!訳には当然いかず・・

かなり早い段階で諦められる方がたくさんいらっしゃるのが

残念でもあります。何でもそうですが、難しい技術ほど時間がかかる

わけで、簡単で楽なものは万人に受け入れられ、もてはやされますが、

その反面すぐに飽きられもします。“難しい”を少しでも和らげる事。

それが私の仕事なんですが、壁を乗り越えられるよう手助けをしてあげる

事が中々難しい。まぁそんな事を考えながらも、回数を重ねるうちに

生徒さんの書く線の表情が変わっていくのが嬉しく、教える方も

学ぶ方もコツコツと積み重ねる事が大事だと日々痛感しております。

長くなりましたが、今回は生徒さんのリクエストではなく単に私が

書きたかっただけのもでございます(笑)



右より、『奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)』

    『浮世柄比翼稲妻(うきよづかひよくのいなずま)』

    『元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)』

    『梶原平三誉石切(かじわらひへいぞうほまれのいしきり)』


本日は以上、戯筆でございました。

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